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チビたちが最近セフィロスに慣れてきた。まぁ、それはいい。なにせ、見かけとは裏腹に動物が好きなあいつがチビたちにおびえられて隅でいじけている姿を見るのは、いいかげんうんざりしていたところだ。ただ、ことあるごとに二人にでまかせを吹き込もうとするのはどうかと思うんだけどな。
ともかくこれでしばらくうざい背中を一々どつきたおしてやる手間もないし、双子のほうは前から気になってた髪を切らせに行かせたから、久々に一階にあるヴィンセントの部屋を掃除することにしたんだ。だって、あいつの部屋、放っとくとすぐにモルボルなんかが入り込んで住みつくんだよ。なんでも、あの薄暗いのが快適なんだとか。
で、ついでに邪魔な棺桶とかも適当に燃やしてたらさ、ヴィンセントの奴、いきなり「燃やすな!」って叫んでカオス化するんだ。マジ迷惑。
あ? そりゃあ勿論応戦したよ。でもたまたま持ってたのがシドから借りてきたモップしかなかったから、あんまり大したダメージにならなくて。仕方ないから超究武神覇斬出そうとしてたらさ、いつのまに帰ってきたのか、入口からチビたちが「クラウドー」って顔を出すんだ。
いや、それはいいんだけどさ、お前らその手に持ってる物体、何。「おぎゃあ」って泣き声がするの、おれの気のせいか。「道に落ちてたのを拾った」って……ちょっと待て待て待て待て!
ヴィンセントの方も驚いたらしくて固まっちゃった隙に殴り倒して気絶させたのはいいんだけどさ、ルークが大事そうに抱いてるそれってどう見ても、人間の赤ん坊。産着っぽいのに包まれてるそいつを、アッシュが横から物珍しそうにのぞきこんでる。
事情を聞いたら、帰り道に落ちてた(?)のを見つけて連れて来ちゃったらしいんだけど……っていうか、「飼っていい?」って、ルーク、それなんか違うぞ。アッシュも注意しろよ! っつーか、二人とも何でそんなに目を輝かしてこっちを見るんだ!
いつのまにか双子の後ろに出現していたセフィロスが「元あったところに戻してこい」とか偉そうにのたまうのを張り倒して黙らせたんだけどさ、えーと…………え、どうしよう。
というわけで、四人と赤ちゃんのファーストコンタクト。メテオコーポの中でも、ヴィンセントさんちは特に問題があるご様子。クラウドさんは、モップを握りしめたままです。彼が使えば何でも凶器に早変わり。
ええと、本当にタイミングってすごいって思いました。いや、今日本当の本当にダメダメで、本気で富士の樹海に行こうかと思うほどに鬱だったんですけど(っていうか、実際静岡出身の友人に行き方聞いたぐらいなんですけど)、そういうときに限ってというかなんというか、大切な人に電話してもらったり、コメントですごく嬉しい言葉をいただいたりします。わー、どちらもありがとうございますっ。
「奇跡は起こらないから奇跡なんだよ」って高校の時、よく先生が仰っていたのですが、そうじゃなくて、なんというか、奇跡って起こるからこそ奇跡なんだって思いました。信じられないようなときに、信じられないような嬉しくてすごいことが起こるから、奇跡って言葉があるんだと思うの。
ちゃんとわたしがわたしでいてよかったって思わせてくれることって、やっぱり奇跡と呼んでもいいんだと思う。