栄光の大地（20日目 セフィロス）

　エルドラント、とはこちらの言葉で「栄光の大地」という意味を指すらしい。幽霊二人やその仲間たちの話によると、2年前、ここを拠点にある男が新世界を打ち立てようとしていたのだという。
　とはいうものの、今はどこもかしこも荒れ果て、がれきの山ばかりで、見る影もないのだが。兵どもが……とは、ウータイの俳人の言だったか。
　ともかくまずはローレライに会わねばと、幽霊たちの記憶を頼りに、ローレライを解放したという最奥へと向かう。……が、幽霊たちが覚えているかつてと今とでは様子がすっかり変わってしまっていることと、この廃墟全体がやたらに脆く足場が悪いことにより、遅々として先へ進まない。（ちなみにオレは朝からかれこれ3回ほど、転んだ王女に背後から体当たりをかまされている）魔物の気配がないことだけが、救いと言えば救いだが。
　「えーと、こっち？　……あれ、あっちだっけ？」「俺が知るか屑が」などというあやふやで頼りないことこの上ない案内の下、なんとかその場所を探し当てた時には、すでに陽は大分傾きかけていた。
　たどり着いた場所はがれきがごろごろと転がっているばかりで、一見するとここまでの道のりとあまり変わらぬようにも思えたが、目を閉じて気配を辿ってみれば、成程、残り香のようなほのかな「何か」が時折きらりときらめきながら上空とこことをつないでいるのがわかる。ライフストリームに似ているが、あれより控え目でさらりとした気配だ。……どうやら、ここで当たりのようだな。
　4度目の体当たりをしてきた王女を支えながらクラウドを振り向くと、こちらも同じものを感じ取っていたらしく、目だけでうなずいてすたすたと前へ歩み出た。いつの間に取り出していたのか、右手の釘バットを地面へと突き刺してふてぶてしく言い放つ。
「5秒数える間に出てこいローレライ。さもないと、音譜帯とやらにチョコボの大群けしかけて吹っ飛ばす」
　…………抹殺する気か、クラウド。






　そんなわけで、プチ連載再びです。……ってか、一年近くかかってるんですけどこれ……自分のアホさに泣けてきます。ちなみに、次は11月中旬辺りから神羅×mix猫赤毛のクロスか、オールキャラでのどたばたパラレルか（いや、mixっていう時点でもはやパラレルなんですが）、今の連載と同設定でのなんか無茶でみょうちきりんな逆行ものをやろうかなーと。12月末は実家に帰るので、どたばたして間隔があきそう。そういえば、会社説明会も行かなきゃ……あああ。
　ともかく、セフィロスさんのターンでした。相変わらず、地味になっちゃんから天然攻撃受けています。そして、チョコボ召喚する気満々のクラウドさん。ナイツオブラウンドじゃないだけましなのかどうなのか……。


　11月頭にかけて課題の締切が集中していて、今てんやわんやです。訳を3本とプレゼンとリサペの資料探しを来週までに……って、無理だって。といいながら、デザインフェスタ、行っちゃったんですけどね！（そんなことをしているから遅くなる）
　追記からデザインフェスタの感想をざっと。（って、いけなっ！　ヴェスとサマウォの感想も書かねば……！）


　あと、実はじみーに、この2週間ほど、サイト存亡の危機でし、　た　？（なぜ疑問形）
　……ええっと、すっごく久しぶりに（9年ぶりくらい？）、某ジャンルの某かぽーにハマってしまって、なんか愉快なことになっていました（サイトのメインに加えようかとかうんたら）。しかもそのジャンル、つい2週間ほど前まで批判しまくっていたはずなのにねっていう。人生って、何があるかわからないから恐ろしい。
　まあマイナーなので多分誰もわからないだろうしわかっても同志様はいないだろうなあと思うのですが、ひっそりこっそり金髪の某なまｇ……もといものぐさな人と、赤毛の某ごｋ……へたれなお兄ちゃんのコンビが好きですと宣言しておきます。ごめんなさい、今の自分の発言見返して、本当に好きなんだろうかとちょっと自信喪失。とりあえず、（自分でも逆だろうと突っ込みつつも）赤い人が右側。そんなに前から赤毛受けが好きだったのかと自分にびっくりしてみたり。
　短期間にすごい盛り上がり方して、サイト作ろうすっとばして本作ろうかとまで一時は思いつめちゃったのだけれども、今はなんとか落ち着いています。多分そのうちまた普通のテンションに戻るはず（よく考えたら、この二人扱うなら、わたしの黒歴史避けて通れないしなー）。

　あとは、部屋の中で黒くて大きなあいつと遭遇してしまったり（でも前述の某お兄ちゃん思い出すと頭があったかい気持ちになれて、叫ばずに済んだ）、財布にお金がなくて先週末を10円で乗りきったり、ベヨ姐さん早く来ないかなっとうきうきしていたり、サマウォとバサラとアビス（ペルソナとドラクエも混ざっていた気がします先生）の複合ネタで友人たちとメールしたり（あの人たち高度すぎてわたしついていけない）、そろそろ印刷屋さんのところに行ってお話しないとなと思ったり、そんな感じです。早くこの課題ラッシュ終われ。

・前日までの流れ。友人Tが去年のパンフを見せてくれる。→友人Hとともに感動→行こうぜ→むしろ行くよな？→強制連行。
・前日までのメールがカオスすぎて恐ろしい。「親方さぶぁぁぁ！」と「よろしくお願いしまぁぁぁぁす！」と「このメールに返信してもアカウントは乗っ取らないから安心して」と｢俺は悪くヌェー」が入り乱れるメールに、一体どう返信すれば（「行きたい奴、前へ出ろ！　前だ！」と「もっと取引先に言うみたいに（以下略）」もあった）。皆、高度すぎる。
・当日。まさかの5時起床。遠足前の子供かわたし。
・あせって2度寝しようとすれども眠れません。結局そのまま家を出る。
・駅で友人Tと合流、その後乗り換え駅にて友人Hとも合流。
・電車内。DSにて無言でぴ○ちゅうを操る友人Tを脇から二人でガン見。戦闘に入る直前の動作が可愛いですぴ○ちゅう。
・そしてついでにもきゅもきゅと朝食をむさぼるわたし。横からチョップされました。
・駅到着。乗っていた皆さん全員ぞろぞろ降りていくのにびっくり。み、みんな参加者だったんか……！
・そして会場到着。「おお、ここ来るの久しぶり……！」と感動する友人二人（おもちゃフェスタ以来）の横で「来週と再来週もここ来るのか……」と遠い目をする若干1名。……来週はやっぱりやめようか。
・事前にTが買っておいてくれたチケットにて、ぞろぞろと入場。やばい、興奮してきた……！
・西側の大ホールで、早速ブラスバンドの演奏に出会う。おお、お祭り気分が倍増しに！
・Tの提案で、左の方から順に見て回ることに。あ、入口のところの音楽屋さんが素敵だ！
・……ここからわたしの迷子伝説スタート。
・最初の数ブースで早くも二人とはぐれる。「ねえねえ、この絵葉書素敵じゃな……あれ？」
・どうやら、ブースの人と話しこんでいる間に先に行っちゃったらしい。（ここで話したのはフランス人の画家さん。遺跡を中心に描いてらっしゃるのだとか。アンコールワットの絵が素敵過ぎてうっかりゲット）
・この人ごみではぐれるのはやばい！　とちょっとだけペースを速めながらブースをのぞく。
・ジ○リのような世界観の、青がとても綺麗な絵のブースのところで二人と再会。ちなみにここの方は、アクリル絵具とアルコールマーカーを混ぜて使ってらっしゃるのだとか。くじらが可愛かったです。
・直後、はぐれる。
・ブースをのぞきながら二人を探す。今度は可愛いブタをお描きになるお兄ちゃんのところで出会いました。（途中で、フランスの風景を描いてらっしゃる水彩絵具使いの女性、模造紙サイズの大画面にボールペンでじりじり描きこんでいくのだという男の方と出会う）
・ブタ使いのお兄ちゃん、気さくですごくいい人でした。わたしもここで何枚か絵葉書ゲット。
・ここから数ブース一緒だったはずが、鼻ちょうちんのブースの辺りでまたもはぐれる（この間に、満月の光だけで真っ青な写真を撮るという男の方、わざと露光オーバーで撮って優しい感じの写真にするというお姉ちゃんと話す）。
・馬のかぶりものをしている人や、謎の全身タイツとすれ違う。ガイコツ男の人、あれはちょっとびびるんだぜ。
・7年前からデザフェスに出店しているのだという63歳の優しいおじいちゃん、シーグラスで素敵な装飾品を作ってるおっちゃんと出会う。シーグラスのおっちゃん、蛇紋岩のお話面白かったです。ありがとう。
・アクリルとパソコンを交互に使っているという、繊細な風景画のお兄さんとちょっと話す。
・って、ちょっっ！？
・ネットで追っかけしているデザイナーさんを発見。え、うそうそ！！？（考えてみればここ数日サイトチェックしてなかった）
・思わず、「ファンです。いつもサイト見ています！」と名乗り出る。この恥知らずめ。
・「画集、買い逃しちゃったんです……」「ごめんなさいね、もう少し刷っておけばよかったかしら」という一連の会話の中にこっそりと「次の画集出たら必ず買いますので」の一言を紛れ込ませるわたし。いい加減にせい。
・いやー、それにしても嬉しい驚きだったなー……某紳士さんも来ていないかしら……。
・ここで、そのうち見つかるだろうと思っていた二人に会わないことにそろそろ不安を抱いたこま。Tから電話が入っていることに気づく。
・折り返し電話。だが、繋がらない。
・ここから、お互いにすれ違い電話をすること数回。Hに電話することで、ようやく待ち合わせることに成功。
・今度はおとなしく二人の後をついていくこま。最初からそうしておけばいいのです。
・この間に、シャーペンでタトゥーのような模様を描いてコンピュータ加工するというお姉さん、豆本をつくってらっしゃったおじさんおばさん、本物そっくりのバッタを笹の葉で作り上げてしまうおじいちゃんと出会う。
・あちこちで弾き語りをしている方を見かけるようになったのも、多分この辺から。
・可愛いはんこを見つけ、名前を彫ってもらいました。生存報告のあれです。
・片隅で可愛いわんこを見つけてたわむれてみる。癒しをもらいました。
・全長170センチあるというカレンダーを見つける。そういえば、親からカレンダー買っといてと言われていたのでした。……まあ、そのうち見つければいいか。
・なぜか、メカイラスト描きのおっちゃんと話がはずむはずむ。やっぱり機械は、細かく描いてこそですよねっ！
・ここで、おなかがすいたので、一回3人で上の階にあるというカレー屋さんへ。
・Tは野菜カレー、わたしとHはタンドリーチキン付のカレー。うまうまっ！
・近くから、戦隊もののような音楽が聞こえることに気づいた3人。ちょっとのぞくことに。
・……なんか、袴着たお兄ちゃんが歌ってるー。踊ってるー。
・近くの雑貨屋さんで、和柄のパスケースを買うHとわたし。おおっし、これで一々財布からカード出さなくて済む！
・更に、その近くで広げられていた外国の様々な写真に見とれたわたし。「あっち行ってるからー」の言葉に生返事で、ひたすら鑑賞。一つとして同じものがないのです。あれ全部、一人で撮ったなんてすごい。
・撮ったご本人は京都と東京とを行ったり来たりしながら活動してらっしゃるそう。デザフェスには必ず来ているそうだから、次もまた会えるかな？
・って、あれ、二人はどっちに行くって言ってたっけ……？
・迷子伝説再び。
・弾き語りを聞いたり、占い屋さんをひやかしたり、特殊メイク体験講座を後ろから眺めてみたり……。
・壁画を描いていたお兄さんに許可を取って写真を撮らせていただきました。題名は完成後に決めるんだそう。
・でっかいショートケーキに行きあう。何だこれ。
・ここでTと電話。どうやら、二人がいる場所とは反対方向に来ちゃっているらしい。
・急いで二人の元へ。途中、亀甲縛りを実演してらっしゃるお姉さんがいて、うっかり何してるんだと突っ込んだ。
・二人を発見。どうやら、ジ○リの落語をやっているブースらしく、お兄ちゃんが一生懸命、炭鉱男と空賊たちの殴り合い（inラピュ○）を一人芝居してくれていました。
・「もっと早く来れば、ム○カの『目が、目がー！』が見れたのに」とHに言われる。む、見たかった……。
・ここの近くで、影絵風のおしゃれなカレンダーを発見。親用と自分用にすかさず買う。見つかってよかったー。
・一階へ移動することに。ここでもハプリングがあり、わたし一人だけはぐれて先に降りてしまうことに。
・迷子に定評のある人間でごめんなさい……。
・ちょうど、大ホールではファッションショーをやっていたらしく、二人を待つ間眺める。ファッションショーというと、パリコレを連想してしまいがちだけれど、ここのファッションはそれほど奇抜ではなく、実用性のありそうな服も多かった。
・降りてきた二人とともに、近くの粘土細工アクセサリーのお店で、花札模様の髪ゴムを買う。……ええ、察しの通り、サマウォの影響です。いいじゃないですか、こいこい！
・この後、「ブタにもう一度会いたい」という二人の言葉に、またもブタのお兄さんの元へ。
・顔、覚えられてました（笑）。
・二人がポスターやらなんやら買っちゃうので、もうこれはわたしも買うしかあるまい！　とまたもポストカードやらステッカーやら買ってしまう。相変わらずブタが可愛らしくて何よりです。
・後から中身を見てみたら、シークレットおまけをいただいていました。お、お兄さん、ありがとうっ！
・入口のところの音楽屋さん、結局気になって仕方なかったので買いました。いい音ー！
・他にもそれぞれ気になったところを漁った後（ここでも一回迷子になるわたし）、皆そろって外に出る。もう18時。
・近くのマックでご飯を食べて解散しました。……来週もここでご飯を食べていたらどうしよう（苦笑）。



　話しかけるアーティストさんアーティストさん、皆気さくで優しく、面白い方々でした。上記に書いた人たち以外にもたくさんお話したし、色々見せていただきました（買い物もいっぱいしたし）。
　受けた影響や熱意をこれからがつがつ活かしていけたら……いいなぁ（なぜそこで弱気に）。