児戯（ルークvsユフィ）

　突きこんだ木刀はひらりとかわされた。と同時に、頭に軽く感触が乗る。
　跳び箱の要領で頭の上を越えられたのだとわかったのは、少女が背後に着地した一瞬後。ふふんと得意げにこちらを振り返った少女の手に、いつの間にか自分の剣が鞘ごとあるのに気づき（さっきまでは確かに腰にあったはずなのに！）、ルークは木刀を構えたまま目を丸くした。
「ああっ！　いつの間に！？」
「へっへーん、悔しかったら捕まえてみな！」
　こちらに舌を出してみせてすたこら逃げだす少女の背を一瞬見送りかけ、それからハッと気づいて慌ててルークは追いかける。
「くそ、てっめー待ちやがれぇっ！」
「やーなこった！」
　追い回す赤毛の7歳児と、逃げ回る大人げない16歳と。
　そんな二人の攻防を遠くから見ていたクラウドが、隣のアッシュに声をかける。
「なあ、」
「……なんだ」
「あいつら、遊んでるのか戦ってるのか、どっちなんだろうな」
　アッシュは賢明にも、黙りこむことで答えを避けた。






　総当たり戦再開。プチ連載もそのうちぼちぼち（あとレスも）。ルークとユフィはきっといい喧嘩友達になれると思います。
　色んなところでことごとく地雷バトン踏んでいるのですが、そろそろこれ答えた方がいいんだろうか……？